原典の禁書目録(Index Librorum Prohibitorum)とは、ローマ教皇によって発行されていた「読まないほうがいいよくない本」の目録です。もちろん内容は魔導書ではなく、普通の発禁本だと思えばいいと思います。
でもこの作品のインデックスは実際にその内容を原文のまま記憶しているわけですから、厳密には「インデックス」じゃないですね。作中にあるように「動く魔導書図書館」というのが最も適切でしょう。おそらく、インデックスの存在を矮小化するために禁書目録という名前をつけたというところでしょうか。
まぁ、「魔導書図書館」というには若干難点があります。
インデックスが、記号としてでなく意味のある文章として魔導書を記憶していることや、暗号化された魔導書の内容を知っている可能性があることなどです。
ここを加味して表現するなら、「MP0の大魔術士」と言ってしまっても差し支えありません。
もちろん、これは厳密に秘匿されるべき重大事ですが・・・。
それがバレれば、インデックスは本当に魔法が使えないのか、使えるように出来るのか、また、インデックスの指示に従って魔術師が術式を発動させた時の危険性はどうなのか、果てしなく大きな波紋を投げかけるに違いありません。
ともあれ、この禁書目録については、イギリス正教ももてあましている感があります。
本来、彼女のポテンシャルを考えれば、魔術の教師として機能させるのが最も適切だと思われますが、ネセサリウスはこれをひたすらに隠したがっています。
作中の魔術の描かれ方を見るに、禁書目録を用いて、世界中の魔術を扱える武装集団を作ることも、或いは可能かと思われるのに、インデックスに対して行ったことは、専守防衛と裏切りの防止。しかも、地下に厳重に仕舞い込めば奪われる危険性も知られる可能性も消すことが出来るのに、わざわざ野に放っているように見えます。
もしかしたら、ネセサリウス-イギリス正教ももてあましている、ぞ、とパフォーマンスをしているのかもしれませんね。
とりあえず、ネセサリウスやイギリス正教の内情まで書き始めてしまうとキリがなくなってしまうので、今回はこのあたりで。
彼女の来歴についてはほぼ故意に隠されている節がありますので、今後の展開が楽しみです。
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