たくさんのページの向こうに朧気に見えるインデックスさんの顔、そして反らしていた視線をはっきりとこちらに向けてくる上条さんの顔。
そして学園都市を背景に左右からスライドしてくるタイトル。
次のシーンから、右方向に動きが展開します。スフィンクスが左向きに映像に入ってきますが、ダメ押しであるかのように抱え上げた姫神さんが右に視線を向けます。これは上条さんの軌跡を追っているのですね。インデックスさんに出会ったところで缶を踏み、倒れる動作がインデックスさんに向かう上方向の動きを描きます。
ここから終局に向かって、左右に振りながらですが画面は上方向に向かっていきます。神裂さんの登場が思ったよりも自然に見えるのは、ステイルさんの咥えタバコの煙の動きがあるからです。アウレオルスさんの銃の弧を描く動作で大きく動きの向きが左下に流れますが、その流れを右に向けるのがステイルさんのカード。ここは激しい動きが多く、OPの要になっていますね。イノケンティウスに逆らうように上条さんが何かを叫んでいますが、次の変わった右向きのアングルで入ってくるのはアクセラレータさんですね。彼との戦いが最も時間をかけていますから、このクールの最後の敵役が彼だとわかります。最後に大きく回りこんで、上に覆いかぶさったアクセラレータさんに対し、上条さんが中、下へと動いて、左右に首を振ったインデックスさんが蹲る絵で終わります。
最後の1シーン前、上条さんが画面下へと腕を動かすところは、このOP全体でも無い動きです。おそらくは若干の違和感を感じるところです。その直後、インデックスさんが左右に首を振るわけです。これはインデックスさんがヒロインの割りになかなか上条さん側に靡かないことを意味しているわけですね。全体としても、インデックスさんとの出会いと、最後のシーンの拒絶を描いている形で、彼女の神秘さを表現しているのだと思います。続くOPを見れば、彼女が違う描かれ方をしているのを確認できるでしょう。
まるでこちらに手を伸ばしてくるような上条さんの最後の動きは珍しいですね。恐らく、狙いもそこでしょう。定番の解決法ではない、一筋縄ではいかないこのシリーズを表していると思います。スタッフもこの時点で"やる気"だったのだと窺えます。
全体としては良くできているOPだと思います。
ただ、一点だけ。作画の都合上仕方ないのですが、アクセラレータさんの攻撃、変ですね。鉄柱を叩き落すのはいいんですが、その後地面に触れた鉄柱が自然と上条さんへ飛んでいきます。彼の能力の有効射程が良くわからないのですが、作品中でもあれだけ離れた物体に対して働きかけるシーンは無いと思います。まぁ、超能力を良く表すためのシーンなので、望外の説得力が生まれているとは思いますが・・・。
ところで、「とある科学の超電磁砲(レールガン)」の初春さんと佐天さんが、白井さんの友達として登場してますね。この時点で結構先まで決まっていたんでしょうか。
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