最初の大事件。
インデックスの「歩く教会」破壊事件です。
改めてみてみると、やっぱり「あれ」って思うと思います。
幻想殺しが発動してから「歩く教会」が破壊されるまでの、台詞まで挟むほどの「間」です。
それは恐らく、インデックスがカッとなって口走った「トリノの聖骸布」に原因があると思われます。
聖骸布とは、キリストの遺体を包んだ布のことで、真贋定まらぬほどの量が世界中にあります。
その中でもトリノの聖骸布は、インデックスのいたとされる聖ジョージ教会に置かれたもので、聖骸布の中でも随分とありがたいほうになります。
聖杯、聖槍、キリストの遺骨といった聖遺物の中の一つであり、神社で言うところの御神体、寺院で言うところの仏舎利などをイメージすればいいでしょうか。
まぁ、かなーり、大変な代物です。
もちろん、「歩く教会」に用いられているものはレプリカなのですが、インデックス曰く「正確にコピーした」そうですから、「レプリカにも力が宿る」魔術の世界では相当の意味を持つと思われます。
誤解を恐れずに言えば、聖ジョージ教会そのものでインデックスを保護している、と同義です。
そして、それに幻想殺しが触れたわけです。
この作品の冒頭から、幻想殺しの能力を「触れたものが異能の力であるならば、それを破壊する」と、何度も繰り返し説明されていますが、第一話最初のこの事件から、幻想殺しの「限界」についていろいろと描写していることになりますね。
上条さんの右手が触れた後、「歩く教会」が崩壊するまでの間は恐らく、とんでもない強度の防御結界を消滅させるのにかかった時間ということになるのではないでしょうか。御坂の電撃やレールガン程度なら一瞬で消せても(むしろ、幻想殺しの本来の性能を示しておくために御坂は登場させられたのかもしれませんね)、イエス=キリストのご加護そのものを否定してしまうことまでは、さすがに簡単にはいかないぞ、ということなのでしょう。
「歩く教会」が「防御結界」だったから、何事も無かったのかもしれませんね。もし攻撃性や反撃性を持っていたら、上条さんも危なかったかもしれません。そうだとすると、幻想殺しはどちらかといえば攻撃向きの特性を持つのかもしれません。
意味的には、クローチェ・ディ・ピエトロよりも格が上なのかも?スタブ・ソード(恐らく聖槍のレプリカ)がもし存在したら、同程度の格だといえます。
恐らくは、ガブリエルや聖人でも到底破壊できないクラスの鉄壁だったはずです。神裂が攻撃しても壊れないのは当然です(彼女には「神を殺す術式」があるそうですが・・・)。まぁ、彼女のことなので攻撃も手加減していたと思われますが。
そういえば、「歩く教会」というのは、修道衣だけを指すようですね。おいていった帽子は、触れても分解されなかったようですし。
また、ビリビリに破れたところを見ると、縫製自体も魔術のようですね。随分と手間をかけて作ったものです・・・。
反面、布自体は消滅しなかったようなので、生地については重要じゃない・・・ということになります。
はてさて、どういった術式なのか気になるところですが、インデックスを奪回することに気をとられて、何か、とてつもなくもったいないことになった気がしますね・・・
もちろん、ネセサリウスは幻想殺しの驚異的な破壊力を知らなかったわけですから、仕方ないのですが・・・。
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